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運送業「役員法令試験」をナメると痛い目に…3つの勘違いと合格への勉強法

運送業の許可取得を目指す経営者の皆様にとって、避けては通れない最大の関門。それが「役員法令試験」です。

「条文集が配られるから、なんとかなるだろう」 「運行管理者の資格を持っているから大丈夫」

もし、あなたがそんな風に考えているとしたら、それは非常に危険です。

今回は、多くの経営者が陥りがちな「3つの勘違い」を紐解きながら、確実に一発合格を勝ち取るための戦略について、専門家の視点から真剣にお伝えします。


なぜ「役員法令試験」はこれほどまでに厳しいのか

まず、私たちが理解しなければならないのは、なぜ国がこの試験を課しているのかという「本質」です。

運送業は、社会のインフラを支える極めて公共性の高い事業です。

そのため、経営トップである役員には、現場の知識だけでなく、事業を適正に運営するための「法的リテラシー」が強く求められます。

法令遵守(コンプライアンス)の欠如は、重大事故や過労死といった悲劇を招きかねません。この試験は、単なる暗記テストではなく、「あなたは会社を守り、社員を守る覚悟がありますか?」という国からの問いかけなのです。

最も重いリスク:申請の却下 法令試験は、原則として2回しかチャンスがありません。2回不合格となれば、「申請の取り下げ」をしなければなりません。再申請には数ヶ月の時間がかかり、ビジネスチャンスを大きく逃すことになるのです。


経営者が陥る「3つの致命的な勘違い」

試験に挑む前に確認!!
多くの方が抱く以下の3つは、すべて「間違い」です。

  • 「条文集が配られるから楽勝」という誤解 当日配布される条文集は300ページを超える膨大な量です。限られた試験時間の中で、どこに何が書いてあるか探している余裕はありません。

  • 「自分のテキストを持ち込める」という誤解 試験会場に持ち込めるのは筆記用具のみです。使い慣れた参考書や付箋だらけの法令集は一切使えません。

  • 「運行管理者試験に受かっているから大丈夫」という誤解 役員法令試験の出題範囲は、運行管理者試験よりもはるかに広範です。独占禁止法や下請法など、経営判断に直結する法律が含まれており、全く別物として捉える必要があります。


合格を確実にする「3つのルール」

では、どうすればこの高い壁を乗り越えられるのでしょうか。

1. 条文集を「検索エンジン」のように使いこなす

試験の成否は、配られる条文集をいかに早く引けるかにかかっています。過去問を解く際、単に正解を確認するのではなく、「その根拠となる条文が、条文集のどのあたりにあるか」を瞬時に特定する訓練を繰り返してください。

2. 「引っかけパターン」を先読みする

試験問題には、言葉の語尾を入れ替えるような巧妙な「引っかけ」が多数用意されています。

  • 「許可」を「届出」に変える

  • 「直ちに」を「遅滞なく」に変える こうしたパターンは過去問に凝縮されています。なぜその選択肢が間違いなのか、条文のキーワードを徹底的に叩き込みましょう。

3. 1問1分半の「時間管理」を徹底する

30問を50分で解くということは、見直しを含めると1問あたり約1分半しかありません。わからない問題に固執するのは致命傷となります。「わかる問題から解く」「条文を引くべき問題を絞る」といったタイムマネジメントが、合否を分けます。


最後に:未来の運送業を担う事業者の皆様へ

役員法令試験は、決してあなたを”苦しめるためのもの”、”いじわるなもの”ではありません。

これから数年、数十年と続くあなたの会社の「安全」と「信頼」を担保するための大切な突破すべき試験です。

「なんとかなる」ではなく「確実に」突破する。

その真剣な姿勢こそが、許可取得後の健全な経営に繋がります。一発合格を目指して、今日から準備を始めましょう!

引用元・参考情報

動画での解説はこちら

執筆:行政書士法人あゆみ 松本 亜由美

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