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運送事業者必見! Gマーク取得を成功させるための年間スケジュール

Gマークの取得を検討している運送事業者の皆さん、「Gマークって、申請すればすぐに取れるものなのかな?」と思っていませんか?実は、Gマーク取得への道のりは想像以上に長く、綿密な計画と準備が不可欠なのです。

今回は、Gマークの申請から取得までの全スケジュールを、年間を通してどのように進めていくべきか、その具体的な流れを専門家の視点から詳しく解説していきます。

Gマーク取得、なぜ計画的な準備が必要なのか?

Gマークは、運送会社の「安全性」を客観的に評価する制度です。 審査では、過去1年間の安全に対する取り組みが厳しくチェックされます。

たとえば、

  • ドライバーの教育記録
  • 健康診断の実施状況
  • デジタコデータの運用

など、日々の運行管理の積み重ねが評価の対象となります。 したがって、「申請の直前になって慌てて準備を始める」というやり方では、高得点を取ることは非常に難しいのです。

Gマーク申請・取得までの全スケジュール

Gマーク取得の戦いは、実は申請が始まる約1年前からスタートしています。

1. 準備期間(申請年の前年9月〜申請年の6月)

この期間が最も重要です。 まずは最新の申請手引きを熟読し、どの項目で加点を狙うかの戦略を立てます。 とくに、前年の7月上旬から申請年の7月上旬までの1年間が、審査の対象期間となることを忘れてはいけません。

  • 9月〜12月: Gマーク取得を目指すことを社内で共有し、準備体制を整えます。デジタコのデータ管理方法の見直しや、ドライバー教育の年間計画を策定するなど、基礎固めを行います。
  • 1月〜4月: 申請に必要な膨大な資料の収集と整理を本格的に進めます。4月下旬には申請年度の最新版の申請手引きが出ますので、変更点がないかを確認しましょう。
  • 5月〜6月:この時期には不備がないか、最終チェックをしましょう。

2. 申請期間(申請年の7月上旬)

待ちに待った申請期間です。 毎年7月上旬のわずか2週間だけが申請受付期間となります。

  • Web申し込み: まずは全日本トラック協会のWebサイトから申し込みを行います。
  • 資料の提出: Web申し込み後、印刷した申請書と、1年間かけて集めた安全への取り組みを証明する書類を、各都道府県のトラック協会にある「地方適正化事業実施機関」へ郵送または持参して提出します。

3. 審査・認定期間(8月〜12月中旬)

提出された書類は、全国トラック協会に集められ、専門の委員会による厳正な審査が行われます。

  • 評価: 提出された資料に基づき、評価項目ごとの点数が付けられます。
  • 認定: 最終的な評価点数が認定基準をクリアしていれば、12月中旬にGマーク認定事業所として正式に認められます。

Gマークを取得するということは、社会全体に対して「私たちは安全への意識が非常に高く、信頼できる運送事業者です」と強くアピールすることに他なりません。

このプロセスを通じて、会社の安全管理体制は確実に強化され、それが従業員の安心感やモチベーション向上にもつながるのです。

Gマークは、ただのマークではありません。それは、運送事業者の真摯な安全への取り組みを証明する、信頼の証なのです。

ぜひ、この動画でGマーク取得のイメージを掴み、来年の申請に向けて今すぐ準備を始めてみてください。

引用元・参考情報

本記事の元になった動画はこちら

本記事の内容は、YouTubeチャンネル「あゆみのうんそうラボ」の以下の動画を参考に執筆しました。

執筆:行政書士法人あゆみ 松本 亜由美

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